ひろしまグッド
デザイン賞

わし手帖

第17回

プロダクト

商品の評価

着物のアップサイクル商品として、新たな価値を創造している。日本の「包む」文化を感じさせるパッケージで贈り物にしたくなる魅力がある。手帖の紙に大竹市の和紙を使うなど、地域活性にもつながる商品である。

関係者
企業担当者やデザイナー

  • 代表理事

    澤井律子

    一般社団法人ひろしまきもの遊び

  • 奥本健司

    企画事務所ディーシー・ラボ

INTERVIEW

2022.12.25

日本伝統文化「和紙×着物×水引」の3拍子が揃った日本を感じる“わし手帖”。
衣類としての役割を終えた後も、心を伝えていくモノとして手元に残し・継承していくことを重視し、“手帖”として再製させました。
表紙は着物の生地、内面は大竹市の大竹和紙を採用し、蛇腹織で仕上げています。ノートとしても、御朱印帳としてもお使いいただけます。

商品をデザインしたきっかけを教えてください。

開発のきっかけは、ひろしまきもの遊びの活動に賛同して、譲っていただく着物が多いなかで、サイズの小さいものやシミや穴など、着るのが難しいコンディションのものもあり、手元に残せるアイテムに変身させたいと思ったことです。

どのような思い、コンセプトを大切にデザインをしましたか?

よく、「着物には愛情が込められている」と言います。
ひと針ひと針縫い進めながら着用する人(家族)の健康や幸せを願うのですが、子どもへの文(ふみ)を衿の内側に縫い付けたり、戦時中は紙幣を衿に隠して身を守ったり、と祖先から現生へと受け継がれてきた着物に込められている愛情には深いものがあります。
だからこそ、衣類としての役割を終えた後も、心を伝えていくモノとして手元に残し・継承していくことを重視し、色褪せない想い出が刻まれていく手帖としてプロデュースしました。

商品ができた後の反響を教えてください。

ご家族からの依頼で、形を変えて故人の想い出を手元に残したり、親族でシェアするニーズにも対応でき、大変喜ばれています。今回の開発で、さまざまな着物へ愛情の込め方があること、蛇腹折りが生まれた背景などとても勉強になりました。
モノづくりを通じて、こうした想いや技術を知り・伝えていくことも、大切なことですね。わし手帖の“わし”は、広島弁の「私」という方言と、“和紙”のふたつの意味を含んでいます。
広島ブランドのひとつとして、今後ますます発展していきますように…

応募者

一般社団法人ひろしまきもの遊び

住所
〒730-0016 広島市中区幟町6-11坂田ビル2F
TEL
090-3373-9235

一般社団法人ひろしまきもの遊びのその他の受賞歴

センターへのご相談

デザイナーとの協業やデザインに関する相談などを行う際に、公的支援機関「広島市産業振興センター デザイン支援室」にお問い合わせいただくことも可能です。

田中 志保さん

担当 田中 志保

センターへのご相談

デザイナーとの協業やデザインに関する相談などを行う際に、公的支援機関「広島市産業振興センター デザイン支援室」にお問い合わせいただくことも可能です。

担当 田中 志保

田中 志保さん

公益財団法人広島市産業振興センター
工業技術センター デザイン支援室

メールフォームまたはお電話にて

お問い合わせ