eda to ha
第19回
奨励賞
雑木といわれ放置された里山広葉樹を活用した家具。広葉樹の循環利用をコンセプトとした家具は、地域的・社会的意義が高い。輸入材に依存しない地域循環モデルの形成や、天災被害の抑制にも大きく寄与すると考えられ、里山保護と事業化の両立に挑戦する姿勢に共感できる。また、素材感が心地よく際立つデザインも、材料を丁寧に扱う企業のポリシーが高く反映されている。
価格(税込)
 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                 
                関係者
               企業担当者やデザイナー
            
            - 
                                    
               
                  常務取締役 土井 崇義 土井木工株式会社 
- 
                                    
               
                  新里 カオリ 株式会社立花テキスタイル研究所 
INTERVIEW
2025.10.15
「雑木」と言われ放置された里山広葉樹を活用した家具シリーズ。家具として「使う」ことで里山広葉樹の新たな価値を創出し、放置された里山広葉樹の循環利用を目指します。家具に刻印されている原産地コードから産地を特定することができ、エンドユーザーが里山の現状・課題を知るきっかけとなるプロダクト。
なぜ受賞商品を開発されたのですか?
広島県の森林割合は人工林は31%、里山広葉樹は67%と里山資源は豊富にあるにもかかわらず里山広葉樹は「雑木」とされ、現状は廃棄・放置されるかチップ用材にしか活用されていません。その結果、放置林が増加し木が枯れ、獣害や土砂崩れの危険性が高まっています。この課題を解決するため、家具の素材として里山広葉樹を活用することにしました。
 
                  どのようなコンセプトでつくられていますか?
「府中家具」の技術を継承し、上質な家具を製造している土井木工では、家具の材料である木材を丸太から調達しているので、トレーサビリティが確保されています。この取り組みは、産地偽装や違法伐採の抑制、持続可能な木材利用を目的としており、国内の木製家具業界では初となります。事業者だけでなく、エンドユーザーも巻き込み里山再生の関係人口を増やす仕組みを実現しています。
 
                  受賞商品の特長は?
木目はあえて選別せず、樹が本来持つ木目をそのまま活かすことで空間に溶け込みながらも自然素材の存在感、温もりを演出しています。植物の枝や葉を煮出し、鉄と結合させて発色させる草木染めを施している布地は、鉄のグレーと枝葉の緑が混ざり合い、やわらかな淡い印象を与えます。居住者にくつろぎや安らぎを与える空間をお届けします。
 
                  応募者
土井木工株式会社
- 住所
- 広島県広島市中区東千田町1-1-61 hitoto広島ナレッジスクエア1F いいオフィス広島内
- TEL
- 0847-46-3211
 
						